六弦と四人組の部屋〜ビートルズ奏法研究所

ビートルズ(The Beatles)の楽曲における、ギターでの奏法解析やコード進行の分析など。コピーバンドや、コード進行の勉強に役立ちます。

Revolver

Here, There And Everywhere

ポール作の超名曲。美しいメロディラインを作ることに関しては右に出るものがいないその才能を遺憾なく発揮した一曲ですが、アレンジは非常に素朴。

コード進行

G Bm Bb Am7 D7
G Am Bm C G Am Bm C
F#m B7 F#m B7 Em Am Am7 D7(9)
G Am Bm C G Am Bm C
F#m B7 F#m B7 Em Am Am7 D7(9) F7
Bb Gm Cm D7 Gm Cm D7

コード進行は途中の転調を除けば、そんなに変わったものではないです。が、途中のF#m-B7の流れはポールらしい一幕。「Yesterday」にも同じ進行が出てきますが、このキーGのF#mというのは、ポールの作曲の傾向を理解する1つの手がかりにならないかと思うこともあります。

途中の転調はすごいの一言。Gメジャー→Gマイナーの同主調転調ながら、メロディがきれいすぎて一瞬転調がわからないほど。転調ってのはこうやるんだというお手本のよう。

バッキング

Aメロ冒頭のパターン

Aメロ冒頭のパターン

バッキングは実にシンプル。こんな感じでコードを軽くアルペジオしているだけ。たまに気ままに全弦弾いたりしてますが、気分でしょう。

伴奏はギター以上に「ウー」というコーラスが大事。柔らかいストリングスのような効果を醸し出してます。

Bメロ途中のフィル

印象的なフィル

印象的なフィル

転調後の印象的なフィル。単なるクロマチックの上昇下降なんですが、こんな印象的なものもそうないですね。誰が考えたのか知りませんが、多分ポールじゃないかと予想。

エンディング

エンディングに登場。ボリュームペダルでスローアタック

エンディングに登場。ボリュームペダルでスローアタック

地味ですが、できれば外したくないギターのフレーズ。ボリュームペダルでアタックを消して弾いてます。

まとめ

シンプルな中にバンドとしてのまとまりを感じさせる良質なアレンジになってます。ギターは目立ちませんが、Bメロのフィルや、エンディングなど無くては語れないような場所にポンっと登場するので、あなどれない。

ポールはソロアルバムの「ブロードストリート」でもこれを取り上げてますが、やっぱり原曲のこのバージョンが一番。

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