Let It Be
2018/03/03
ビートルズの中でも最高の知名度を誇る一曲。ポール会心のバラードですが、映像ではやる気無さそうにベースを弾くジョンの姿が印象的。僕はかつてチェコを旅行した際、バスの中で響くラジオからこの曲を聴いて、ボヘミアの草原とのあまりのハマりぶりに落涙しそうになったことがあります。
コード進行
C | G | Am | F | C | G | F C/E Dm7 | C |
Am | Am7/G | FM7 | C | C | G | F C/E Dm7 | C |
あらゆるバラード曲でも、もっとも単純な進行。実質コード4つしかないですからね。この単純な進行であのメロディラインが乗るのだから、世紀のメロディメーカーの面目躍如というほかないです。
ギターソロ
この曲のギターはほとんどこの部分にしか存在価値はありません。こことエンディングを除けば、ほとんど目立って聞こえる部分もないぐらい。
ビートルズの曲の中でも珍しいオーバードライブのかかったソロですが、このソロの雰囲気にはマッチしてますね。
出だしの5fダブルノートは人差し指で押弦、7fハンマリングは薬指。あとは指なりですが、チョーキングは絶対薬指でやるようにします。
5小節目の7-9fのスライドは中指で、その後の8fは人差し指。これを3回ほど連発し、10fのチョーキングを経て、1弦15fのチョーキングへ。ここは上げる途中の音が入らないように、1弦にピックを押し当てたままチョーキングし、上がった状態ではじいてそのまま元に戻します(ピックストップ)。
このソロは人気のあるソロですが、色んな人の演奏を聴くと、チョーキングの音程が甘かったり、上に書いたピックストップが出来てなかったり、雑なプレイが多い印象です。この辺をしっかり見ていくことが、かっこよく弾くポイントなので、特にチョーキング時にはいろいろと気をつけてください。
エンディング・ソロ
最後のリフレインの後ろで鳴っているオブリ的ソロ。これまたかっこいい。
フレーズの内容はソロとかなり似通っているので、ソロがちゃんと弾ける人なら、普通になんとでもなるでしょう。ソロが複数集まって、オブリガードをなしているような形態なので、曲を聴いてあらかじめリズムと音列を記憶しておくのが大事です。あとはフレーズの入るタイミングを間違えないように。
5小節目のスライドの連続からチョーキングの流れは、この曲の中でも一番かっこいい箇所なので、外さずに決めましょう。その後の2弦13fチョーキングは、音程をしっかりしないと台無しなので気をつけるべし。
ギターソロ(シングル版)
シングル版はかなり静か。開放弦にちかいポジションから徐々に上がっていくような雰囲気ですが、アルバム版のようにチョーキングを多用しないので、ラクに弾けます。
2段目1小節目にあるような、3弦9fへのスライドをすべて中指でやるようにすれば、運指の問題もなくなります。たまに5弦5fのチョーキングが出てきますが、これは下にひっぱります。
ソロ前・エンディングのフレーズ
実際にはピアノが弾いているところですが、やっぱりやりたくなるのが人情。エンディングとソロの前に登場する、超有名フレーズ。
ギターソロ動画
自作Rockyを使っての動画です。微妙に上の譜面と食い違っているところがありますが、ご愛敬ということで…。
原曲のソロ部分をよく聴くと、後ろでうっすらと別のギターが入っていますが、それも再現してます。single versionの右下の窓に映っているのがそれです。
まとめ~シングル版とアルバム版の違い
代表曲過ぎていまや手垢が付きすぎている印象もありますが、改めてちゃんと聴いてみると、やはりとんでもない曲であるのがよくわかります。天才にしか作れないようなメロディラインです。
この曲はシングルとアルバムで全然違います。シングル版はPast Mastersやベスト盤で聴けます。主な差は以下の通り。
・アルバム版はラストのリフレインが1回多い
・それに伴い、ギターのフィルが追加
・サビの後ろ(シングル版はコーラス、アルバム版はオーケストレーション)
・ギターソロ
この曲のギターソロというとアルバム版を指すことが多いようですが、シングル版のシンプルなアレンジも、バンドの味がよく出ていて良い感じです。