She Loves You
4thシングルにして初期ビートルズの魅力が凝縮された一曲。イギリスでは当時の最大売り上げ枚数を更新し、以後ポールがウイングスで更新するまで破られることはありませんでした。
コード進行
サビ(イントロ部)
Em | A7 | ||||||
C | G6 |
Aメロ〜Bメロ
G | Em | Bm | C | ||||
G | Em | Bm | C | ||||
G | Em | ||||||
C | Cm | D7 |
サビ
Em | A7 | ||||||
Cm | D7 | G |
エンディング
G | Em6 | ||||||
C | G6 |
地味にややこしい構成。ポイントはサブドミナントマイナーたるCmの響きの使い方。前作From Me To Youのエンディングでも登場したサウンドですが、うまく使われて、柔らかい響きを生み出しています。
動画
ライブ版とドイツ語版「Sie Libet Dich」を参考に、リードギター中心に取り出して弾いています。
イントロ部(サビ)
サビは全体的にこのようなハイコードを利用している模様。リズムは低音弦と高音弦でアクセント的に分けて「ドンジャジャ ドンジャジャ」みたいな感じ。2小節ごとに登場する二拍三連はリードギターとドラムのみやっているようで、ベースとバッキングのギターはそのまま通しているっぽいです。原曲ではちゃんと弾けてない模様ですが、ドイツ語版のSie Libet Dichのほうでは正確にこう弾いてるため、これが正解だろうと踏んでいます。ライブでも割としっかりやってますね。
ラストのリッチー・ブラックモアみたいなフレーズは意外に難しく、スピードが損なわれやすい場所。3fは人差し指、5fは薬指だけで2本の弦を押さえて弾きます。はっきり言ってノリが一番大事なので、少々粗くなってもスピード感を維持しましょう。バックの6thコードと絡まって2弦の3fの音が聞こえますが、ジョージは正確に2本だけを弾いているようです。
右手は全部ダウンでやってるみたいですが、左手のミュートに自信があればオルタネイトでも。
Aメロ〜Bメロ
Aメロはこんな感じでストロークしているのみです。リードギターはほぼ聞こえませんが、ライブではストロークやってます。コードのフォームはハイコードを使ってもいいでしょう。
She says she loves you..の歌詞の後に続くフレーズ。同じものを2回弾いてますが、1回目は目立たないよう弱く弾いて、2回目を強く弾くと雰囲気が出ます。普通に曲を聴いていると2回目しか聞こえませんね。最初が2拍分休符になっていますが、1回目をG、2回目をEmのルート音(6弦3f→0f)を弾いておくと良い感じです。
エンディング
曲のラスト"with a love like that"の前に入っている低音を使ったオブリ。原曲では2回あるうち両方が違うリズムに聞こえますが、ライブなど聴くと2回とも同じフレーズのようです。最後の5f-4fの流れが16分音符となっていて、素早いのがポイント。
be glad〜yeah yeah yeahという歌詞を歌う、一番最後のところ。ここは長らく謎でしたがこんなコードを弾いてるみたいです。ポイントは3小節目のEm6で、6thの音(ド#)がどこかに入っているのが、ドイツ語版でははっきり分かります。2弦の2fでも鳴らせますが、ここで鳴らすともう少しはっきり聞こえるはずなので、2弦開放を維持したこれが正解でしょう。
5小節目のCの所もドイツ語版でのものから類推。最後のG6は開放弦を使った形で弾きましたが、Can't Buy Me Loveでも登場する下の形が正解かも。好きな方をどうぞ。
おわりに
モノラル版しか存在しない上、音質が悪く、リードギターだけを取り出して聴くのはほぼ不可能です。半年後にレコーディングされたドイツ語版は完全ステレオで、左チャンネルからギターが独立して聞こえるので、こっちをかなり参考にしました。
ライブ版もあるんですがこれまた音質が悪いです。なかなかこの時期の曲は個々の楽器がはっきりしないことが多いですね。まぁ、原曲の半年後のレコーディングなので、そもそもドイツ語版自体が原曲と違うものを弾いている可能性もあるんですが…。
ライブではたいへん盛り上がるので、簡単なわりにレパートリーに入れやすい曲ですね。声もやたらと高くないし、歌いやすいんじゃないでしょうか。